コバルト及びニッケルの溶媒抽出-炭素炉原子吸光分析における抽出剤の検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
原子吸光感度は抽出溶媒及びキレート剤の種類によって変化し,又最大かつ一定の原子吸光値を得るに必要な灰化時間もキレート剤の種類によって著しく変化した.容易に飛散し,かつ得られる原子吸光感度が高いという点で抽出溶媒としてクロロホルムが,又キレート剤としては,広いpH範囲でコバルト及びニッケルを同時に抽出でき,かつ灰化されやすいなどの点で1-(2-ピリジルアゾ)-2-ナフトール(PAN)が優れていた.PAN-クロロホルム抽出を併用する炭素炉原子吸光分析の変動係数はコバルト及びニッケルに対してそれぞれ3.4及び3.8%であった.1mgの銀(I),アルミニウム(III),カルシウム(II),カドミウム(II),クロム(III),鉄(III),マグネシウム(II),マンガン(II),モリブデン(VI),鉛(II),バナジウム(V)及びタングステン(VI),100μgの銅(II),水銀(II)及び亜鉛(II)はこの方法を妨害しなかった.本法を試薬,鋼及び鉱石の分析に適用し,満足できる結果を得た.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1977-12-05
著者
関連論文
- 溶媒抽出/微分パルスポーラログラフィーによるコバルト(II)及びニッケル(II)の同時定量
- アナログ微分吸光光度法による微量プラセオジムの定量(無機材料分析のためのスペクトロメトリー)
- く形波アノーディックストリッピングボルタンメトリーによる亜鉛及び亜鉛化合物中の微量カドミウムの定量
- 鉄(II)と2-ピリジンアルデヒド-2'-ベンゾチアゾリルヒドラゾンの錯体生成
- 2,4,6-トリス(2-ピリジル)-s-トリアジンを用いる超微量鉄の二次微分吸光光度定量
- 水溶性ポルフィリンを用いる超微量金属の抽出吸光光度定量 : 銅の定量
- 1,5-ビス(8-キノリル)-3-シアノホルマザンを用いる銅の吸光光度定量
- 5-クロロ-2-チオフェンアルデヒド-2'-ベンゾチアゾリルヒドラゾンによるコバルトの抽出吸光光度定量
- コバルト及びニッケルの溶媒抽出-炭素炉原子吸光分析における抽出剤の検討
- 還元剤の存在下で陽イオン性ポルフィリンを用いる超微量銅の選択的吸光光度定量
- ジアンチピリル-2-ヒドロキシフェニルメタンを用いるチタンの吸光光度定量