還元剤の存在下で陽イオン性ポルフィリンを用いる超微量銅の選択的吸光光度定量
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概要
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α,β,γ,δ-テトラキス(1-メチル-3-ピリジル)ポルフィン[T(3-MPy)P]及びα,β,γ,δ-テトラキス(1-メチル-4-ピリジル)ボルフィン[T(4-MPy)P]と銅(II)との錯形成反応が少量の還元剤の添加により著しく促進され,弱酸性溶液中室温でもほぼ瞬時に完結することを見いだした.この知見に基づく二つの超微量銅の吸光光度定量法を提案した.T(3-MPy)P法では銅濃度140ppbまで,T(4-MPy)P法では190ppbまで検量線は直線となり,吸光度0.001に対する感度はそれぞれ0.17_9及び0.258_8ng Cu/cm^2であった.T(3-MPy)P法につき共存成分の影響を調べたが,通常のイオンは妨害しなかった.T(3-MPy)P法は感度,選択性のみならず正確さ,再現性の点でも優れており,試薬,セメント,鋼中の銅の定量に応用した結果,極めて実用的な方法であることが分かった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1979-08-05
著者
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