誘導体化/電子線プローブマイクロアナリシスによる高分子材料中のカルボキシル基の分布分析 : 誘導体化/EPMA法の開発(第2報)
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概要
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高分子材料の劣化によって生じる微量なカルボキシル基のミクロンオーダーの分布を誘導体化/電子線プローブマイクロアナリシス(EPMA)によって分析するため, カルボキシル基を選択的にエステル化する新しい誘導体化試薬として2,2,2-トリブロモエタノール(TBE)を見いだした.反応触媒にピリジンを, 脱水剤にジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)をそれぞれ用い, 各試薬の濃度, 反応の温度などの最適条件を検討した.その結果, 50mlの反応容器中にTBE 70mg, ピリジン70μl, DCC 50mgを試料に直接接触しないように入れ, 110℃で2時間加熱して気相で反応させることにより, 最も高い反応率と反応選択性が得られた.これにより, 高分子材料中のカルボキシル基の分布を, 検出感度0.02%, 位置分解能3μmで分析が可能となった.本法を劣化試料の深さ方向分析に適用し, ポリエチレン, ポリアミドの劣化挙動の解析に有効であることを確認した.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1997-01-05
著者
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