誘導体化/電子プローブX線マイクロアナリシスによる高分子材料中のカルボニル基の分布分析
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概要
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高分子材料の劣化によって生じる微量なカルボニル基の分布を誘導体化/電子ブローブX線マイクロアナリシス(EPMA)によって高感度に分析するため, カルボニル基を選択的に誘導体化する新しい試薬として, 2,4,6-トリクロロフェニルヒドラジン(TCPH)を見いだした. この試薬を用い, 触媒, 試薬濃度, 反応温度, 反応時間などの誘導体化条件の最適化を行った結果, 2.5%TCPH/酢酸溶液中に試料を入れ, 90℃で30分反応させることにより, 最も高い反応率と反応の選択性が得られた. 酢酸は触媒と溶媒とを兼ねた. これにより, 高分子材料中のカルボニル基の分布が検出限界0.01%で測定可能となった. 本法を劣化させた高分子材料の深さ方向分析に適用し, ポリエチレンなどのポリオレフィンの酸化劣化挙動の解析に有効であることを確認した.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1999-11-05
著者
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