表面増強赤外分光法を利用した液体クロマトグラフィー/赤外分光法による高分子材料中の添加剤の分析
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概要
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分析試料を金属薄膜に接触させることにより赤外吸収強度を増強させる表面増強赤外分光法(SEIRAS)に着目して, LC/IR法の高感度化を図った.金属薄膜の作製には操作時間短縮のため, 真空蒸着法の1/10の時間でできる二極スパッタ法を用いた.金属薄膜の作製条件, 基板の種類及びLC溶出液を噴霧するための窒素ガスの流量について最適化を行った.その結果, 金属薄膜としてはAgを, 基板にはBaF_2を用い, 窒素ガスの流量を3.0l/minにすることで, 高分子材料中の添加剤であるリン酸トリフェニルを, SEIRASを用いない場合に比べ90倍高感度に検出することができた.検出下限は10ngであった.SEIRASを用いることによってダイナミックレンジが広がることから, 材料中の微量成分と主成分を同時に分析することが可能である.本法を市販PP材料中の添加剤の分析に適用したところ, 明りょうなIRスペクトルが得られた.これらのIRスペクトルから4種類の添加剤が定性でき, 本法の実用性が確認できた.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 2001-10-05
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