イオンサイズ認識のための配位子設計
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概要
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分析化学と同様, 他の化学の分野でも金属の選択的なキレ-ト化反応の, とりわけイオンサイズ認識のための配位子設計が注目されている.湿式治金や核燃料処理における金属抽出剤, 生物学的な陽イオン輸送における金属イオン選択性や水圏における化学種の動態などの分野で重要である.常用の有機配位子によるイオンサイズ認識は幾つかの因子によって決まる.第一は配位原子間距離, すなわちバイトサイズに基づくものである.5員環のバイトサイズは6員環のものより大きく, 従って, 6員環はより小さい金属イオンに対してより安定な錯体を生成する.β-ジケトンのような6員環におけるバイトサイズもまた, 配位子の選択性だけでなく酸性度も支配する.イオンサイズ認識を支配する第二の因子はキレート環の剛直性であり, これは配位子内と配位子間の接触に分けられる.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1996-03-05
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