電解重合ポリピロール膜の赤外偏光反射スペクトルによる解析(<特集>表面・界面・薄膜と分析化学)
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概要
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導電性高分子膜の赤外分光法による解析は多くの場合透過法により行われているが, 偏光反射法では金属基板上の薄膜の高感度検出が可能であることから, 本方法をポリピロール電解重合膜に適用し, その電極表面上の構造を検討した.ポリピロールの合成で電極をニトリルプタジエンゴムで被覆することにより垂直に配向した膜が形成され, 導電特性が向上すると報告されている.この膜の配向性を, 透過法と偏光反射法によるスペクトルの比較, 及び電極上で直接重合したアモルファス膜を試料とした偏光反射スペクトルの電解時間依存性とにより検討した.その結果, 実験した範囲内では, 被覆電極上で重合された膜の配向性についてはランダム構造に近いものと推定された.又, スペクトルの電解時間依存性から, 重合の初期段階でポリピロール膜が酸化され, ヒドロキシル基やカルボニル基が生成されていることが示された.
- 1991-11-05
著者
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原口 紘氣
名古屋大学工学部
-
寺前 紀夫
名古屋大学高温エネルギー変換研究センター
-
原口 紘氣
名古屋大学工学部応用化学科
-
金 継業
名古屋大学:(現)岐阜大学工学部
-
原口 紘キ
名古屋大 大学院工学研究科
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