金-銅及び金-銀合金における電子の非弾性平均自由行程の計算(<特集>表面・界面・薄膜と分析化学)
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概要
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Au-Cu, Au-Ag合金を理想的なものとした場合のこれらの合金のエネルギー損失関数Im(-l/ε)を構成元素Au, Cu, Agの光学定数より計算することを試みた.又, 求めたエネルギー損失関数を用いてPennのアルゴリズムにより50〜2000eVの範囲におけるこれらの合金の非弾性平均自由行程(IMFP)を計算した.計算した合金のIMFP値はTPP-2式でパラメータフィッティングすることができた.従って, TPP-2式は合金系にも適用できることが明らかになった.又, 合金のIMFPを式を用いて構成元素のIMFP値から求める方法として従来からBragg則を用いることが多いが, IMFPの式として, 著者らが提案したTPP-2式を用いる場合は, 構成元素のパラメーターが推定できる場合は, 次式によって合金のパラメーターの値を推定することができることを明らかにした.[numerical formula]ここで, p_<alloy> : β_<alloy>, γ_<alloy>, C_<alloy>, D_<alloy>である.又, このようにして求めたIMFPの値はBragg則を用いた場合よりもエネルギー損失関数を推定して計算した結果に一致しており, より優れた方法であると考えられる.
- 1991-11-05
著者
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