建材中の揮発性有機化合物の簡易・迅速評価 (<特集>健康と分析化学)
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概要
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シックハウス症候群,シックビルディング症候群の対策として,揮発性有害化合物の発生量が少ない建材·施工材の使用が重要となる。最近特にホルムアルデヒドの発生量が少ないことから建材として木材が見直されている。建材メーカー,施工業者の立場で揮発性有機化合物を簡易に評価できる方法があれば,より実際的な評価が行えることになる。そこで簡便かつ迅速に実施できる建材中の揮発性有機化合物の測定法の開発を目的として,ホルムアルデヒドの発生量が少ないとされる無垢木材を中心に,熱分析とガスクロマトグラフィーにより検討を行った結果,粉砕した建材約2gを20ml密封容器に入れ,393Kの恒温槽内に1時間保持した後,建材と平衡にある気相2mlを直接GC測定することで,建材の揮発性有機化合物の簡易·迅速評価が行えることが分かった。検討した建材は熱重量測定より393K付近までに一度重量減が一定となり,発生ガス中の有機化合物は313K付近でも373K付近でも変化が見られないことから,本法は有功な加速試験法と考えられた。
- 2000-06-05
著者
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西本 右子
神奈川大学・理学部
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西本 右子
神奈川大学理学部化学科
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仲田 鉄山
日本国土開発
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仲田 鉄山
日本国土開発(株)技術開発研究所
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黒山 英伸
日本国土開発(株) 技術研究所
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竹之内 威
神奈川大学理学部
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大後 知子
神奈川大学理学部
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西本 右子
神奈川大学
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