ヘッドスペースガスクロマトグラフィー : 負イオン化学イオン化質量分析法による水道水及び河川水中アルデヒド類の分析 (<特集>健康と分析化学)

概要

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ヘッドスペースサンプラーを用いたガスクロマトグラフィー/負イオン化学イオン化質量分析法による,水試料中7種類のアルデヒドの一斉分析法を開発した。試料の前処理は0.1%PFBOA水溶液及び塩化ナトリウムを添加し,室温で2時間放置することでPFBOA化を行い,アルデヒド-PFBOAをヘッドスペースサンプラーにて80°Cで20分加熱後,そのヘッドスペースガスを高圧スプリット注入法にてGCに導入し,メタンを試薬ガスとする負イオン化学イオン化法で測定した。その結果,この方法によれば各アルデヒドをサブpptレベルでの測定が可能であることが分かった。また,河川水及び水道水に各アルデヒドを100pg/mlを添加し,本法で得られた回収率は,水道水で82〜103%,河川水で89〜95%,また繰り返しの再現性(n=5)は相対標準偏差でそれぞれ3.4〜7.1%,3.2〜6.5%であった。これらのことから今回開発した分析法を用いれば,水試料中のアルデヒド類をpptレベルで精度良く一斉分析することが可能であった。
社団法人日本分析化学会の論文
2000-06-05