マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析法におけるポストソース分解法によるノニルフェノールポリエトキシレートの構造解析
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概要
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マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析(MALDI-MS)法とポストソース分解(PSD)法により,600から4000の異なる分子量分布の界面活性剤ノニルフェノールポリエトキシレートの構造解析を行った.MALDIスペクトルからノニルフェノールポリエトキシレートは,(-CH_2CH_2O-)の繰り返し単位を持つイオン群として検出された.また,不純物として少量存在するオクテルとデシルフェノールポリエトキシレートを検出した.MALDIから得られた数平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィーの値とほぼ同じであった.アルカリ金属イオンのカチオン化剤の影響を調べた結果,MALDI測定にはNa^+付加がよく,PSD測定ではLi^+付加イオンが最も感度よくフラグメントイオンを生成することが分かった.PSDの測定結果は,ノニルフェノール末端部位にC_6H_<13->のアルキル鎖を有することを支持している.
- 2004-06-05
著者
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荒川 隆一
関西大学工学部応用化学科
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奥野 昌二
科学技術振興機構和田プロテオミクスプロジェクト
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荒川 隆一
科学技術振興機構和田プロテオミクスプロジェクト
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大本 将義
関西大学工学部応用化学科
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奥野 昌二
科学技術振興機構和田プロジェクト
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木本 将義
関西大学工学部応用化学科
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