シリコン粒子吸着-溶媒抽出-ガスクロマトグラフィー/質量分析法によるクリーンルーム大気中の分子状有機物質の定量
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概要
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半導体用クリーンルームの大気中に存在する分子状有機物質に関し,シリコン基板に吸着しやすく,かつ熱的に不安定な物質を評価するため,シリコン粒子吸着-容媒抽出-ガスクロマトグラフィー/質量分析法を確立した.抽出条件について,溶媒の種類,抽出方法を検討し,ヘキサンによる滴下抽出法が最適であることが分かった.熱的不安定物質であるフタル酸ジ-2-エチルヘキシル(DEHP),2,6-ジ-t-ヒドロキシフェノール(BHT)の標準試薬を用い,溶媒抽出法と従来の加熱脱離法による測定結果を比較したところ,加熱脱離法ではDEHP,BHTの変性生成物が検出されたが,本法では,両成分とも変性せずに評価が可能であった.なお,本法での検出下限は,DEHP: 2 ng/m^3,フタル酸ジブチル(DBP): 2 ng/m^3, DEHA: 0.6 ng/m^3であった.更に実際のクリーンルーム大気を測定した結果,DBP,DEHP,DEHAが16〜80ng/m^3存在することが判明した.
- 2004-10-05
著者
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玉置 真希子
株式会社東芝セミコンダクター社
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竹中 みゆき
(株)東芝環境技術研究所
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竹中 みゆき
株式会社東芝研究開発センター
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佐藤 友香
株式会社東芝研究開発センター
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酒井 公人
株式会社東芝研究開発センター
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