表面プラズモン共鳴センサーを用いる内分泌撹乱化学物質スクリーニング法(<特集>生体関連機能と分析化学)
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概要
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近年ヒト,野生動物の内分泌系を撹乱する化学物質の存在が懸念されており,これらの化学物質の作用機構として,内分泌系を制御する種々のホルモンレセプターと化学物質との相互作用が指摘されている.著者らは内分泌撹乱化学物質の迅速な in vitro スクリーニング法としてホルモンレセプターの作用機構に焦点をあてた表面プラズモン共鳴高速分析法を構築した.表面プラズモン共鳴センサーのセンサーチップ上にエストロゲンレセプターのホルモン応答配列 DNA (ERE) を固定化し,エストロゲンレセプターα(ER) を添加すると ER と ERE の相互作用を非標識でリアルタイムに測定することができる.この系で ER を様々な化学物質と共存させると,ER と ERE の結合・解離の反応速度が変化する.このアッセイ法について特異性,用量依存性,至適条件及び系の再現性を検討した.その結果,この方法はある化学物質がエストロゲン様作用を有するかどうかを迅速かつ定量的に判定するスクリーニング法として有効であることが示された.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 2002-06-05
著者
-
菅野 純
国立医薬品食品衛生研究所毒性部
-
井上 達
Division of Toxicology National Institute of Health Sciences
-
井上 達
国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター
-
井上 達
国立医薬品食品衛生研究所
-
井上 達
日本大学 医・解剖学
-
井上 達
昭和女子大学
-
菅野 純
国立医薬品食品衛生研究所・安全性生物試験研究センター・毒性部
-
菅野 純
日本大学 医・解剖学
-
小野 敦
国立医薬品食品衛生研究所毒性部
-
菅野 純
日本大学 医・解剖学
-
浅野 和信
ビアコア(株)開発部
-
橋本 せつ子
ビアコア(株)開発部
-
井上 達
国立医薬品食品衛生研
-
小野 敦
医薬品食品衛研 安全性生物試験研セ 毒性部
-
橋本 せつ子
ビアコア
-
菅野 純
国立医薬品食品衛生研究所
-
小野 敦
国立医薬品食品衛生研究所安全性生物試験研究センター毒性部
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