2-ピコリルアルキルケトン金属キレートの熱重量分析及びガスクロマトグラフィー
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概要
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ガスクロマトグラフィーによる金属イオンの分離分析に0,0配位によるアセチルアセトン及びその誘導体の金属キレートが主として用いられている.本報においては0,N配位による新しい配位子[2-ピコリルアルキルケトン{アルキル:メチル(PMK)H,イソプロピル(PIPK)H,第3級ブチル(PTBK)H,トリフルオロメチル(PTFMK)H}]の金属キレートについて熱的安定性,揮発性,ガスクロマトグラフ的挙動,並びに分析化学的応用の検討を行った.Cu(PMK)_3,Cu(PIPK)_2,Cu(PTBK)_2は熱分解を起こしているが,Cu(PTFMK)_2は揮発温度では熱的に安定な化合物であることが分かった.一方,Be(PIPK)_2,Be(PTBK)_2は高い揮発性を示した.Be(PTFMK)_2,Zn(PTFMK)_3,Ni(PTFMK)_2は揮発温度では熱的に安定であるが,Cr(PTFMK)_3は熟分解を起こしていることが分かった.これらの熟的に安定な金属キレートは良好なガスクロマトグラムを示した.又,試料の注入量とピーク面積の間に直線関係が存在していることからガスクロマトグラフ法によりこれら金属イオンの定量が可能であることが分かった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1977-01-10
著者
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