気-液クロマトグラフィーによる陰イオンの定量 III : リン酸イオンの間接定量
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概要
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気-液クロマトグラフィー(GLC)を利用して金属キレートの分析を行い,間接的にリン酸イオンを定量する方法を検討した.リン酸イオンを含む試料溶液に,一定過剰量のアルミニウム(III),O.1M酢酸-0.1M酢酸ナトリウム緩衝溶液(pH3.5)を加え水浴中で20分間加熱してリン酸イオンのアルミニウム(III)塩を生成させる. 1O分間遠心分離を行った後にデカンテーションによりこのリン酸塩を分離する. 溶液に2M酢酸ナトリウムの溶液を加えてpHを5.9に調整した後に2,4-ペンタンジオン及びヘプタデカン(内部基準物質)のベンゼン溶液を加えて30分間振り混ぜ,未反応のアルミニウム(III)をトリス(2,4-ペンタンジオナト)アルミニウム(III)に誘導する. このものをGLC分析して間接的にリン酸イオンを定量することができた. リン酸イオン濃度0〜0.5mg/ml(O〜500ppm)の試料溶液1.OOmlについてFIDを用いて分析した結果,(lOO〜500)ppmのリン酸イオンを定量することができた. 15回の繰り返しによる変動係数は7%以内であった. 又,共存イオンの影響を検討した結果,フッ化物イオン,ヒ素(V),鉄(III)は本法を著しく妨害することが分かった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1983-04-05
著者
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