気-液クロマトグラフィーによる陰イオンの定量II : シアン化物イオンの間接定量
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概要
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気-液クロマトグラフィー(GLC)を利用して金属キレートの分析を行い,間接的にシアン化物イオンを定量する方法を検討した. シアン化物イオンを含む試料溶液に,一定過剰量の銅(II),1M酢酸-1M酢酸ナトリウム緩衝溶液(pH6.O),1,1,1-トリプルオロ-4-シクロプロピル-2,4-ブタンジオン{(TFCPBD)H}及びドコサン(内部基準物質,Ref.)のベンゼン溶液を加えて20分間振り混ぜ,シアン化物イオンをCu(CN)_4^2-に変えた後,未反応の銅(II)をビス(1,1,1-トリフルオロ-4-シクロブロピル-2,4-ブタンジオナト)銅(II){Cu(TFCPBD)_2}に誘導する. この金属キレートをGLC分析して間接的にシアン化物イオンを定量することができた. シアン化物イオン濃度0〜0.55mg/ml(0〜500ppm)の試料溶液1.00mlについてFIDを用いて分析した結果,(lOO〜500)ppmのシアン化物イオンを定量することができた. 15回の繰り返しによる変動係数は3%以内であった. 叉,共存イオンの影響を検討した結果,ヨウ化物イオン,硫化物イオン,チオ硫酸イオン,銀(I),ニッケル(II),亜鉛(II)は本法を著しく妨害することが分かった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1983-03-05
著者
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