イットリウム-テノイルトリフルオロアセトン錯体のアセトン中での挙動
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概要
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2種のイットリウム錯体、HPi^+[Y(TTA)_4]-(I)とY(TTA)_9・2H_20(II) (HPi^+ :γ-ピコリン陽イオン、TTA: テノイルトリフルオロアセトン陰イオン) の PMR スペクトルをアセトン溶液中で観測した。錯体(I)中のγ-ピコリン及び TTA のピークは、溶液に TBP (リン酸トリブチル) や中性のγ-ピコリンを添加するに従ってシフトし、溶液内で次のような平衡が存在することを示した。 HPi^+[Y(TTA)_4]-+ηTBP⇔Y(TTA)_3・ηTBP+HTTA+Pi HPi+[Y(TTA)_4]-⇔Y(TTA)_3+HTTA+Pi 錆体(II)のスペクトルは、塩基の添加によって水のピークの化学シフト値にのみ大きな変化を生じ、塩基が水と置換することが分かった。錯体(I) の IR スペクトルには、ピリジン塩基陽イオンとしては異常に高波数とも思われる〜2850cm-^1 付近に >N+-H 伸縮振動と考えられる幅広い吸収が観察された。
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1975-06-10
著者
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