エージェント指向言語Flage(4) : 自己形成プロセスを利用したメソッド合成
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概要
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われわれは、オブジェクト指向設計におけるメソッドの再利用性を高めることを目的として、メソッドの自己形成プロセスを利用したメソッドの合成について考察してきた。クラスの構造を理論と関数プログラミングの知識に基づいて定義し、等式として与えたメソッドの仕様の書き換えによってメソッドを合成する。類似のオブジェクトのメソッドを少し変えて利用したい場合には、メソッドのプログラムを直接再利用するのではなく、メソッドの仕様の差分に着目して、そのメソッドの作り方をまねることによって類似のメソッドを合成する。人間が似たものをまねるという行為には、対象そのものを変化させてまねる場合と、対象の作り方をまねる場合がある。対象間の変換が必ず定義できるわけではないので、対象そのものをまねることには限界がある。そこで、われわれは、メソッド合成においてメソッドの作り方をまねることを考える。特に、まねる候補が複数ある場合に、それぞれのまね方をうまくマージしてまねることを示す。さて、まねるという行為は、まねる対象のレベルから見るとメタな概念である。また、メソッドのつくり方も、メソッド仕様やプログラムから見ると、メタな概念である。そこで、つくり方をまねるという行為は、メタ階層上で考えるのが自然である。一方、オブジェクトをエージェントと見なすと、まねる候補が複数ある場合のまねる行為は、メソッドを合成するために複数のエージェントが協力して知恵を出し合うエージェントの協調動作であると考えられる。本稿では、自己形成プロセスを利用した(まねた)メソッド合成を、メタ階層におけるエージェントの振る舞いとして定式化する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-09-27
著者
-
松浦 佐江子
芝浦工業大学システム理工学部
-
松浦 佐江子
新ソフトウェア構造化モデル研究本部 情報処理振興事業協会(IPA)
-
本位田 真一
新ソフトウェア構造化モデル研究本部 情報処理振興事業協会(IPA)
-
大須賀 昭彦
新ソフトウェア構造化モデル研究本部情報処理振興事業協会(IPA)
-
松浦 佐江子
芝浦工業大学大学院 工学研究科
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