並列型関数型言語Cmexの開発
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概要
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関数型言語は記述力が高く、代入などの副作用がないため並列処理に向いている。また関数型言語は関数をファーストクラスとして扱うので分散環境での評価も容易に行なえ、疎結合型並列計算機における関数型言語の適用に関する研究がいくつか行われている。我々は、分散OS上で効率的に評価される並列型関数型言語Cmex(Concurrent Manipulation ofEXpressions)の開発を行っている。CmexはMirandaをベース言語としている。Mirandaは、DA.Turnerによって開発された関数型言語で、各種の関数型言語において提案された機能の集大成とも言うべきシステムであり、次に述べるような特徴を持つ。・ノンストリクト性・遅延評価による高階関数や無限リストの実現・ガード式とパターンマッチングによる簡潔な記述法・ドット式とZF式を用いたリストの簡便な取り扱い・型推論機構による強力な型付けCmexは、Mirandaにプロセスの概念を取り入れることにより並列性をサポートしている。そしてプロセス間通信を用いた複数のプロセスの協調動作による並列処理を実現している。本稿ではCmexの基本機構について述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-09-04
著者
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