マイクロカーネル上の分散共有メモリサーバの構成

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Machやchorusのように,マイクロカーネル(MK)と複数のシステムサーバによって構成されるオペレーティングシステム(OS)では,MKとシステムサーバ間のインタフェース(システムコール)をユーザに開放することで,ユーザがOSの機能を変更することが可能となっている.この代表的な例がページング機構をMKの外に配置することである.MachではExternal Pagerが,ChorusではMapperがこれに相当する.OSがユーザレベルのページング機構を提供することによって,ユーザは,アプリケーションのメモリアクセスパターンに適したページ置き換えアルゴリズムを実装することが可能になる.また,ペーンング用の2次記憶としてリモートマシンのメモリや2次記憶を使用することができる.さらに,これを応用することで,ユーザレベルで分散共有メモリ(Distributed Shared Memory)を実現することができる.本論文では,外部ページング機構を用いた分散共有メモリの実現について述べる.分散共有メモリは,ネットワーク上の複数のプロセス間で共有される1つのアドレス空間であり,各マシンのローカルのプロセス空間の一部にマッピングされて,通常のアドレス空間と同様の方法でアクセスすることができる.ユーザレベルのページング機構を使用して,我々が,実現したユーザレベルシステムサーバを分散共有メモリサーバ(DSMサーバ)という.本論文では,外部ページング機構を利用した分散共有メモリの実現について検討を行い,我々がMachMK 上に実装したDSM サーバの構成について述べる.
社団法人情報処理学会の論文
1994-09-20

マイクロカーネル上の分散共有メモリサーバの構成

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