マルチメディア情報流通方式の提案
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概要
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近年, コンピュータネットワーク技術の発達により, ネットワークを介してマルチメディア情報を扱うことが容易になってきた. 特に, インターネットの普及には目を瞠るものがある. その原動力となったのが WWW(World Wide Web)である. しかし, WWW に代表される多くのマルチメディア情報流通システムは, ユーザからの検索要求に対し, 同一メディア, 同一情報量で情報を提供しているため, 次のような問題点がある. - 端末やネットワークの状態によっては, 動画や高画質の静止画等の大容量のデータを, ユーザの許容する応答時間内で伝送できない. - 素人と専門知識のある人など, 個人を区別していないので, 既に知っている内容の重複した説明や, 理解できない内容の情報が提供されることがある. - 緊急時など, 要約した内容が欲しいという要求に対応できない. これらの問題点に着目した研究としては, ユーザ主導型で画像サイズを縮小し, 転送時間を短縮するという検討が行われているが, 各ユーザ毎に最適なデータ量を自動的に算出することは検討されていない. また, アクセス履歴からユーザモデルを構築する検討が行われているが,ユーザモデルの利用法としては, 各ユーザの嗜好利用と全ユーザ共通の要望利用がターゲットとなっている. 筆者らは, 各ユーザの利用環境や理解度, メディアの特性に着目し,通信環境, ユーザ特性, コンテンツの種別のすべてを統合したもの(ユーザの利用条件)を検索要件に追加し, 各ユーザの満足度が最大になる形態で情報を提供する「メディア適応型惰報流通方式」をマルチメディア情報流通方式の一手法として提案する. さらに, 通信環境に着目したプロトタイプを構築し, 評価したので結果を報告する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1997-03-12
著者
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