Kappa-Pの単一レコード・アクセス機能

概要

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第5世代コンピュータプロジェクトでは、大規模知識処理を目的として、並列推論マシンPIM及びその上で動作する並列知識処理システムの研究開発を行なっている。これらの知識処理システムでは、複雑でかつ大量の知識データを効率的に処理できるデータベースシステム(DBMS)が必要とされる。Kappa-Pは、この目的のために研究開発された並列データベース管理システムであり、現在、その最初の版がPIM上で動作している。Kappa-Pのインターフェースとして、プログラムから直接使うものと、端末から使うものが考えられるが、現在、Kappa-Pには端末からDBMSを操作する機能が実現されていない。そこで逐次データベース管理システムKappa-IIで既に実現されている端末インターフェース機能を流用することを目的として、Kappa-P上に、Kappa-IIのコマンドを受け付ける機能を実現した。Kappa-PとKappa-IIの主な仕様の違いとして、DBMSに格納されているレコードのアクセス方法がある。Kappa-Pでは、並列性を出すため、一度にテーブル全体のレコードをアクセスすることを基本としているのに対し、Kappa-IIでは、1レコードずつアクセスする(=単一レコードアクセス)仕様となっている。また、端末にレコードの値を表示するなどを考えると、全てのレコードを一度に表示することは不可能であり、常に全てのレコードの値が必要ということはない。したがって、Kappa-IIの端末インターフェースを流用しないとしても、単一レコードアクセス機能は、端末にレコード値を表示する場合には必要である。本論文では、このKappa-Pにおける単一レコードアクセス機能を中心に報告する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1992-09-28

Kappa-Pの単一レコード・アクセス機能

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