3次元標準脳地図の作成と弾性変形による個人脳構造の推定
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概要
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脳を手術するにあたっては、機能的に重要な組織を破壊しないよい、正確に治療部位を同定したり進入経路を設定したりする必要がある。また、機能的脳外科という脳の特定の解剖学的構造物に手術操作を加える分野では、画像から標的組織の位置を推定する必要がある。しかし、このような脳内の構造物は、CTやMRI等の断層画像で常に識別できるわけではない。そこで、脳外科医の間では、脳組織の標準的な形状や分布を記した「脳地図」と患者の断層像を比べることにより、治療部位をはじめとするその患者の組織分布を推定することが従来から行なわれてきた。最近、この脳地図をコンピュータ上に構築し、それを患者の断層像を基に様々な方法で変形することにより、推定を行なおうとする研究が報告されている。筆者らは、昨年の大会で従来の研究より正確性と柔軟性の向上を目指した変形手法について報告した。その手法は、脳地図を弾性変形する点ではと変わりないが、脳地図と断層像とから対応する特徴的な輪郭・点をユーザからあらかじめ抽出しておき、変形の際、断層像上の対応する輪郭・点からずれないよう拘束する点が特徴だった。昨年の段階では、脳地図・変形アルゴリズムとも2次元ベースであったので、筆者らはその後、脳地図を3次元に拡張するとともに、昨年と同様の変形を断面毎に行なうことにより、3次元画像を用いた推定を可能にした。本稿では、これらについて報告する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1992-09-28
著者
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