ECU組込みソフトウェア開発のための技術文書と設計ツールとの統合
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概要
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我々は, ECU(Electronic Control Unit)組込みソフトウェア(車載電子制御システム用のソフトウェア)の開発を支援するため,設計・開発用のツールと技術文書の統合化について研究している.ECU組込みソフトウェア開発では,プログラムサイズや応答時間の制約が厳しいため,仕様が車種ごとに特化して具体化される.そのため,要求仕様レベルで同じ機能のソフトウェアの派生版が多数作られる.このような派生の関係も考慮して,ソフトウェアを構成する多数の技術文書を扱うためには,ファイルシステムの提供する階層構造では不十分である.そうした問題を解決する既存の開発環境として,PCTEなどがある.これらは,文書間のさまざまな関係に従って文書間を巡航する機能と,文書の作成や変更に対して文書間の関係の一貫性を維持する機能を提供している.しかしECU組込みソフトウェア開発では,ファイルシステム上の文書を直接扱うツール(e.g.制御系シミュレータ)を使うため,一貫性の維持の点で問題がある.そこで,我々は,これらの問題を解決するための文書管理モデルLiaison-modelを考案し,それに基づく開発環境のプロトタイプを開発した.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1996-09-04
著者
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手嶋 茂晴
名古屋大学大学院情報科学研究科附属組込みシステム研究センター
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手嶋 茂晴
(株)豊田中央研究所
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手嶋 茂晴
名古屋大学大学院工学研究科情報工学専攻
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荒木 円博
(株)豊田中央研究所
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荒木 円博
株式会社 豊田中央研究所
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手嶋 茂晴
株式会社 豊田中央研究所
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