ISO IRDSのレベルパラレリズムと自己増殖性
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概要
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データ辞書あるいはその発展形としての情報資源辞書システムの特徴は,そこで作られる対象が1レベル下がったレベル対で再び新たな対象を作るのに用いられることである。たとえばISO/IRDSの情報資源辞書定義レベル対で作られる対象は,後に情報資源辞書レベル対で情報資源を管理するシステムとして用いられる。ここではこのように自分(親)よりも1レベル下がったレベル対で自分と同じように情報資源を管理するシステム(子)を生成するシステムを母システムと呼ぶことにする。ISO/IRDSのサービスインタフェースは現在投票の段階に入っているが,日本としては情報資源システムの特徴を的確に把握した仕様を改良案として提案している。本報告はその改良案を考慮するときに背景となった考え方を別の観点から整理したものであり,実際にこの考え方に沿ってIRDSの実装を行った。おもに以下3点について報告する。(1)母システムのアーキテクチャを考慮するときにはシステムの増殖機能とそれ以外の通常機能とを分けて考えることが有効であること。(2)母システムの機能が子システムにすべて遺伝する場合には増殖が自己増殖的に行われIRDSの各レベル対で提供される機能が自然に相似となる(レベルパラレリズム)。(3)子システムに与える機能は増殖機能,通常機能ともにWorking set内のデータとして一部与えるがそのセマンティクスを補うために更にWorking set typeという概念を導入した。Working set typeには一定の個数の処理プロセス(メソドといって良い)が対応する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1991-02-25
著者
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- Haseman,W.D.and Whinston,A.B.著, 鈴木道夫訳編, 鈴木道夫,寺野隆雄訳, 新しいデータベース技術-bit別冊-, 東京,共立出版, 1980., B5., 271p., \2,200
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