情報システムのライフサイクル・アプローチのIRDS上の実現について
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概要
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情報システムを使う側の組織にとって,情報システムは目的ではなく手段である.しかし,ビジネスシステムを有効にサポートする情報システムの構築法は,現在,情報システムの再構築の時期にかかっているといわれるように必要は認められているが確立された理論・手法はないようである.情報システムの技術的なソフトウェアとハードウェアは日々高度化しているが,ビジネスシステムやマネジメントコントロールと充分に整合する形で理解されているわけではない.この状況に切り込む行き方として,(1)マネジメントコントロールのモデル,(2)情報システム開発のモデル,(3)2種類のモデルの整合性をはかるモデルの3種類のモデルを構築して行くというのは,ひとつの理想な演えき的アプローチであろう.ここでモデルというのは,対象の記述や論理的構造を明らかにする,ひとまとまりの概念や手順というほどのことである.マネジメントコントロールの研究は,内部組織の問題として経済学や経営学あるいは管理会計学で行われており,情報システムということばも使われるが,それは,データの共有や要約を通して業務を効果的に遂行することや種々の計画の意思決定の支援をはかるためのデータベースシステムや意思決定支援システムといった,いわば,狭義の情報システムやその外部設計とは距離がある.本研究のアプローチは,種々の情報システム開発を定式化することにより分析し,そのエッセンスの情報を明確化するとともに,定式化されたものをデータモデルに再定式化して情報資源辞書システム(IRDS)に実現し,マネジメントに有効な情報構造の決定と情報システムの構築での有効利用を考察することである.今回の発表で定式化の対象として取り上げるのは,C-NAPIIと島田の事務分析技法の2つである.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-03-14
著者
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