オブジェクトシステムの形式的仕様記述に向けて
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概要
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オブジェクト指向の研究において,近年オブジェクトの形式的仕様記述に関する研究が盛んに行われている。オブジェクト指向のソフトウェア開発の,ラウシドトリップ型の開発形態においては,分析・設計・作成といったフェーズ間に頻繁にフィードバックがかかる。そのため,形式的仕様記述がインタプリタ上で記号的に実行可能であれば,より簡便に設計の不具合を見つけ上流工程にフィードバックをかけることができ,その有用性は高い。この目的に沿う言語としてFOOPSとそのインタプリタ及びMaude等があるが,オブジェクト間の同期・非同期メッセージの扱いが不十分であり,並行性を持ったオブジェクトシステムの仕様記述法としては完全でない。本研究は,代数的仕様とその項書換え系によるインタプリタをベースにした実行可能なオブジェクトシステムの形式的な仕様記述を目的とし,オブジェクトの内部状態(属性値),状態の更新,オブジェクト間の同期・非同期を含むメッセージ等の仕様記述法を提案し,インタプリタの実現にむけて,仕様によって表されるオブジェクトシステムの実行モデルを示す.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-09-20
著者
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