演繹オブジェクト指向データベース言語を用いた遺伝子知識ベースの記述

概要

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生物の遺伝子を解析することは、生命現象を解き明かすために必須の技術である。現在、バイオテクノロジーの進歩により、すでに検出され、解析されるべき遺伝子は急激に増加している。この大量の遺伝子を自動的に解析し、生物学的情報を抽出するためには、高速の解析アルゴリズムと共に、知識処理の導入が必要である。しかし、現在、遺伝子関係のデータは、知識処理に利用することを念頭に構築されていないため、高度の知識処理を行なうシステムを作ることは困難である。我々は、生物学的知識を表現する方式について研究してきた。今回は、遺伝子のモチーフという情報を発見するという課題を念頭において知識表現の研究をすることにした。我々は、既にモチーフ発見システムを開発している[Hirosawa et al.1993]。この研究では、暫定的な知識表現を用いたので、今回は、知識ベースを演繹オブジェクト指向データベースの言語であるQUTXOTE[Yasukawa et al.1992]を用いて作成し、この知識ベースを基にシステムを再構築した。この結果、システムの性能が向上した。今回は、オブジェクト指向的な表現により生物学的概念の適切な表現が可能になったことを示す。
1993-09-27