音楽情報の記述における記述的記譜への対処
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概要
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音楽情報の計算機上での記述方法は多様なものが考案・実用されているが,多くは西洋の平均律による,いわゆる五線記譜法を前提としたものである.しかし,邦楽を含む民族音楽の研究や民族楽器のための作曲・編曲には,それらは必ずしも好ましくはない.そこで筆者らは,民族音楽の規範的記述に対応するものとして,奏法譜を扱っているが,今回は,奏法譜と五線譜の間を繋ぐものとして,記述的な五線記譜法に対応する音楽情報の記述法を考案したので,その概要を報告する.この記述法の目的は,次の二つである.(1)奏法譜として今後さらに多様なものを扱う予定である.奏法譜は各々特殊な記法に依っているが,できる限りその基本的な部分や共通する内容は,統一的に扱いたい.その一つの指針としたい.(2)奏法譜による情報処理の応用として,通常の五線譜との相互変換や,奏法譜からの演奏データの作成なども試みている.しかし,直接これを行うのは厄介であり,その際の媒介として利用したい.なお,筆者らの音楽情報処理システムはProlog上に構築しているので,本報の記述法もPrologでの処理を想定している.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-09-27
著者
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