絶対音感,相対音感と音列間の音高差を同定する能力との関係
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概要
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音楽を解析的に聴く上で重要と思われる能力の一つに音列間の音高差を同定する能力がある.これは,主題となるメロディとそれを移調したメロディが引き続いて現れるような曲(フーガなど)を聞いた際,移調後のメロディがはじめのメロディに対して何度開いているかを同定する能力である.本論文では以下,この能力を音列間相対音感と呼ぶことにする.音列間相対音感,絶対音感,および相対音感は互いに密接な関連を持っており,生来の資質や音楽的な経験に大きく依存すると考えられる.今回我々は音大の学生を対象に聴覚実験を行い,これら三つの能力の間の関係について調べた。これに類似した過去の実験としては宮崎のものがある.ただし,宮崎の実験においては絶対音感をもつ披験者グループと持たない被験者ダループの間の相違を明らかにすることに重点が置かれていた.これに対し我々は絶対音感,相対音感,音列間相対音感を,ある/ないというような2値的な能力ではなく連続的な能力であると考えている.本研究は,この考えに基づいてこれら三つの能力の関係を実験的に調べることに重点を置いている.
- 1993-09-27
著者
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