不等式制約をともなう多変数連立代数方程式のグレブナ基底による解法
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概要
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グレブナ基底を用いて多変数連立代数方程式を解く場合、次の2つの方法が考えられる。1つは、ある変数についての1変数方程式を導いて、そこから得られた数値解を元の方程式に代入して変数を減らし、解を順次求める方法である。この方法では、ある変数の数値解をもとにして他の変数の数値解を求めるので、誤差が累積されることになり、変数の数が多くなると誤差が大きくなるおそれがある。これに対して他の方法は、すべての変数についての1変数方程式を作り、それらから得られる数値解を組み合わせてもとの方程式の解を得る方法である。この方法では、各変数の数値解は独立に計算されるので誤差を設定された値以下におさえることが可能である。ここでは、後者の方法を取り上げ、各変数についての数値解を正しく組み合わせるための手法について論じる。なお、解としては実数解のみを対象としている。本稿の購成だが、まず第2節で解の特定方法の基本的な考え方と具体的な手法について述べる。次に第3節では虚数解が存在する場合の処理方法について説明し、最後に第4節で組み合わせ爆発を防ぐための方法を示す。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-09-27
著者
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