数式処理的手法に基づく過少代数制約問題の数値解法
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概要
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過少代数制約問題とは, 決定すべき変数に対して等式制約が不足しているために解が一意に決定しない問題のことを指し, 設計問題やレイアウト問題などはその典型的な例である. 過少代数制約問題を解くためには, 通常, 問題解決にあたる作業者の知識や勘に基づいて変数のうちのいくつかに適当な値を与え, 得られた結果を評価・修正することによって最終的な解を得るという方法が用いられる. そのため, 存在する解を見落とす可能性や, 存在しない解を探し求めることに労力を費す可能性は免れない. それらの可能性を排除するため, 本論文では, 過少代数制約問題を制約条件付最小値問題に帰着させることによってその数値解を求める方法を提案する. この方法は, 与えられた問題に実数解が存在する場合にはその数値解を求めることが可能であり, したがって, 数値解が得られない場合には, 実数解が存在しないと見なしうる. 本手法は, 実際の設計問題やレイアウト問題解決において有用な情報を提供するツールとして用いることができるものと考えられる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1999-05-15
著者
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