ビットマップ・グラフィックスプロセッサEDPU : (4)WCSを用いたコマンドの高速化手法

概要

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EDPUではコマンド体系をCGIに準拠させ、ユーザーとのインターフェースの向上を図っている。このコマンド体系はマイクロプログラム制御方式により実現しているが、数多くのコマンドを限られたマイクロプログラムメモリ容量の中で実現するために、コマンドに付随するオプションやデータの組合せに左右されない汎用的なアルゴリズムを採用している。特に専用ハードウェアで最適化・高速化を図った直線描画・矩形領域転送コマンド等の基本機能以外では、実行速度とともに汎用性を考慮したアルゴリズムを採用している。一方グラフィックスプロセッサの用途を考慮した場合、特定条件下でできるだけ高速の処理を行いたいとの要求も存在している。このような特定用途に対する要求にマイクロプログラムレベルで対応するためにEDPUではWCS(Writable Control Strage:書換え可能制御メモリ)を128ワード×32ビット備えた。このWCSに特定用途向けのマイクロプログラムを格納することで高速化した専用コマンドを構築できる。本稿ではこのWCSの効果について簡単に述べた後、WCSを用いた高速化手法についてのシミュレーション結果によりその有効性を示す。
一般社団法人情報処理学会の論文
1990-03-14