助詞の機能を重視した日本語単文の意味構造表現法
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
従来、多くの日本語解析において、助詞は用言に対する実体の関係(主格、目的格など)を示すものとして扱われていた。しかし、時枝誠記の言語過程説を発展的に継承した三浦の助詞論によれば、助詞は格関係を表すだけでなく、実体に対する話者の捉え方も表現している。つまり、助詞の使い分けによって、話者の対象認識が表現されていることになる。本稿では、格助詞「が」、副助詞・係助詞「は」は、話者の対象認識を表現すると考え、その意味構造を構文構造に反映することにより、構文・意味構造を構築する方法を考察する。ここでは、「は」、「が」の使い分けによる微妙なニュアンスの差が構文構造にどう反映するか、簡単な単文を例に説明する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-03-01
著者
関連論文
- 日本語複合名詞の構造解析における曖昧さの絞り込み機構
- 選択の辞書引き機構を導入した日本語形態素解析における未知語推定機構
- 話者の対象認識過程を分析するパーザの基本的枠組み
- 助詞の機能を重視した日本語単文の意味構造表現法
- 話者の対象認識過程からみた助詞「が」「は」の意味分析
- 名詞の統語的特徴に着目した日本語名詞句の構造解析
- 英語基本動詞のコア概念を用いた英語文意味解析
- パターン化ルールによる同形語の絞り込み機構