プログラム理解に基づいた知的なエラー検出
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概要
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近年のコンピュータの普及にともない、現在、単に情報専門学科だけでなく、広くプログラミング教育が行われている。その際、学習者はコンピュータからのエラーメッセージを見ながらデバッグを行つている。しかし、このコンピュータからのエラーメッセージは初心者(プログラミング入門教育の学習者)には分かりづらいものが多い。たとえば、;(セミコロン)が1つ抜けていたり、余分に入っていたときに、ピントはずれのメッセージが出力されたり、構文上はエラーではないが学習者の意図とは異なる思いがけない動作をすることがある。それはコンピュータがプログラム言語の文法に基づいて解析を行い、不適当な部分をチェックしてエラーメッセージとして出力するからである。それに対して、人間の教師は学習者のプログラムを細かいミスにとらわれずに、改行や字下げ(インデンテーション)の情報を積極的に使いながら全体から部分にトップダウンに調べ、学習者の意図を把握する。そして、その学習者に合った的確なアドバイスを与える。本研究ではそのような人間の教師が行っている解析過程をコンピュータで実現することによリ初心者にとつて分かりやすいエラーメッセージの指摘を試みる。対象は本校電子工学科1年生の情報処理の授業である。演習プログラムはPascalで書かれた10数行から2~300行程度のものである。
- 1993-03-01
著者
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