遠隔ブレインストーミング環境における個人情報の反映

概要

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同期・遠隔型グループウェアを使用して会議を行なう場合、会議参加者が1箇所に集まる必要がないため、会議参加者を空間の束縛からある程度解放する。しかし、会議の時間にネットワークに接続されたマシンの前にいる必要があるため、時間の束縛からは解放しない。一方、会議参加者を時間の束縛からある程度解放する非同期・遠隔型グループウェアで、インタラクテイブなやりとりが必要な創造・調整あるいは決定を目的とする会議[高橋87]に用いることのできるものは存在しない。本研究では、創造会議の1つであるブレインストーミングについて、インタラクティブなやりとりを実現しつつ非同期的な会議参加を実現するための仕組みについて考察し、実験システムを構築することを目的とする。この実験システムでは、会議参加者が作成または保持しているブレインストーミングに関連する情報を個人情報と定義する。そして、会議中に個人情報を元に自動的に「発言」することにより会議参加者が時間に束縛されることなく意見を会議に反映できるようにする。類似のシステムとして「門外漢」システム[西本93]やKeyword Associator[渡部91]があるが、前者はシステム内の仮想人物が他の会議参加者の発散的思考を促すことを目的としており、後者は公的な情報ソースを元に計算機と1対1で発散的思考を行なうことを目的としており、本システムの個人情報のブレインストーミングへの反映を意図したものとは異なる。本稿では本研究で開発するシステムについて説明する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1995-09-20

遠隔ブレインストーミング環境における個人情報の反映

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