改版文書の翻訳を支援する差分翻訳システム
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概要
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現在、機械翻訳の実用化に関する様々な研究が行われているが、我々はその一つとして差分翻訳システムの開発に着手している。過去に翻訳した文書の一部を変更した文書を翻訳しようとする場合新しい文書の翻訳と同様に、初めから機械翻訳を実施し、その後翻訳チェックを行う方法は多くの部分で無駄な作業時間を費やすことになる。そこで、人手により新しい原文と古い元の原文との相違点を見つけ出し、その部分を翻訳して元の訳文を修正するといった方法をとるが、文書量が膨大になってくると相違点を見つける作業は容易ではない。差分翻訳システムは、文書の旧版の翻訳結果(対訳)を利用して、文書の新版の翻訳を効率良く行うことのできるシステムである。旧版と新版の原文を比較し、同じところは旧版の訳文を利用し、違いがある文だけ翻訳を行うことによって、翻訳作業の軽減が可能となることから、改版が頻繁に行われるマニュアルなどの文書の翻訳業務などに適用される。本稿では差分翻訳システムの構成を述べる。また、実用化のポイントとなる原文と訳文の対応付けの部分に関する速度評価を行う。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-09-20
著者
-
介弘 達哉
沖電気工業株式会社
-
下畑 さより
沖電気工業株式会社ユビキタスサービスプラットフォームカンパニー
-
松下 久明
沖電気工業株式会社 研究開発本部 関西総合研究所
-
下畑 さより
沖電気工業(株)
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