ベジエ型曲面の法線及び可視線ベクトルの存在域
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概要
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CAD/CAMを始めとする多くの計算機アプリケーションにおいて形状処理は中核技術の1つとなっている.しかし,自由曲面の処理技術には未だ多くの問題が残されており,様々な研究がなされている.中でもベジエ形式の曲線・曲面は,細分割性,アフィン不変性,凸包性,変動減少性,端点一致性などの優れた特徴から,標準的な自由曲線・曲面の表現法の1つとなっている.これに加えてベジエ曲線の場合には,曲線の接ベクトルが描く軌跡であるホドグラフが挙げられる.n次ベジエ曲線の場合には,ホドグラフがn-1次のベジエ曲線となることが知られている.この性質は,曲線の接続問題や交点位置の探索などに非常に有用である.ベジエ曲面の場合にも,曲面のu方向およびv方向の接ベクトルの軌跡は,同様にベジエ曲面となることが知られている.一方,曲面の1階微分として基本的な量である法線ベクトルは,オフセット曲面の計算,曲面間交線計算,NC工具の方向決定など,様々な応用に直接結び付いている.しかし,法線ベクトルの場合には,接ベクトルのホドグラフのように概形を得て,その存在域を示すことはできなかった.このため,従来は法線ベクトルの存在域を円錐や4角錐,6角錐などで包絡するに留まっていた.さて,これまでの研究から,ベジエ形式の曲面の正規化されていない法線ベクトルが同形式のベジエ曲面として表現できることを示すと同時に,法線ベクトルを表現するベジエ曲面の制御点の計算式も導いた.本研究では,この法線ベクトルのベジエ曲面をもとに,より厳しい法線ベクトルと可視線ベクトルの存在域の計算方法を提案する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-09-20
著者
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