安定性を重視したマルチホーム接続について : 経路の不安定性に関する一考察
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概要
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現在、インターネット全体で約25,000の経路情報が約400のAS(Autonomous System)間で交換されている。AS間の経路情報の交換には、経路のループの発生を回避し、AS単位のポリシを反映した経路制御が可能なBGP(Border Gateway Protocol)が用いられている。BGPでは経路情報の更新部分のみが交換されるため、経路の変動が少なければ交換される経路情報も抑えられる。しかし経路数やASの増加に伴って、ある経路情報が頻繁に追加されたり削除されたりするといった、経路の不安定性が問題になっている。本論文ではBGPにおける経路の変動(追加、削除)を経路のフラップと呼ぶ。一方、ISPの増加により複数のインターネットサービスプロバイダ(Internet Service Provider:ISP)を介してインターネットに接続するマルチホーム接続が増加している。1つのプロバイダのみを介してインターネットに接続するシングルホーム接続に比べ、マルチホーム接続ではインターネットへの接続経路が複数存在するため、1つのプロバイダへのみ接続する場合に比べて信頼性が増すと考えられている。しかし、ISPからの経路情報が上記のように頻繁にフラップする場合には、それに基づいて選択される経路が不安定になる可能性がある。安定な経路制御によるマルチホーム接続を実現するため、経路のフラップの発生についての調査を行った。本論文では、その分析結果と考察について述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-09-20
著者
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