共有対話空間を演出する多地点会議ユーザインタフェースの実現
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概要
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近年、通信を利用した多地点会議システムへの要望が高まっている。また、通信プロトコルの国際標準化を背景とし、据置型のTV会議システムやデスクトップ型の在席会議システムなどの異種システム間での相互接続も実用化されつつある。これらの通信会議システムでは、いわゆる「臨場感」の向上を目的とした顔画像の動画像通信が重要視されている。一般に「臨場感」は、"何かがあたかも眼前に存在しているかのような感覚"を表す言葉として広く用いられる。別の言葉を使えば「臨場感」達成のポイントは、いかにしてそれらしいものをそれらしく見せるかにある。従来、「臨場感」達成のために必要な項目として広視野・高精細、視線一致、実在感、立体感、多対地のなどが挙げられている。また、それらしく見せるという観点から、多地点の場合には話者識別、対話方向など話者と話者の関係を表す情報を伝達することが「臨場感」達成の重要な要素となるとの報告がある。これらの項目を達成するための手段として数多くの方式が提案されている。しかしながら、これまでの研究は独自の端末やデバイスによってこれらを実現を図っており、システムやハードウェアへの依存度が非常に高い。現段階では、従来の会議システムへの応用や、将来の普及に対する配慮が不十分である。そこで、我々は異種端末を相互に接続した通信会議においても、それらしく見せるための会議環境の管埋手法についての検討を行なった。そして、対面会議の環境をモデル化した仮想会議環境を共通の「場」として定義し、各端末が自律的にその「場」に基づいた制御を行なうことによって、異種端末接続においてもシステム全体として矛盾のない会議環境を実現する臨場感ミーティングシステムを開発した。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-03-07
著者
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