Streptomyces roseochromogenesによるN-フォルミル-チロシンの酸化
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概要
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チロシンよるメラニン形成能の大な菌をAspergillus約600株, 及び放線菌約500株中より選び, そのうちN-フォルミル-チロシン酸化能の大な菌株を選んだ結果, 放線菌71-23株を得た. 本菌株によるN-フォルミル-チロシンからの酸化生成物の脱フォルミル化したものは紫外線および赤外線吸収スペクトル及び, 黄血塩との反応生成物の螢光スペクトルがドーパのそれとよく一致した. 高速液体クロマトグラフ法による培養中の生成N-フォルミル-ドーパ及び, 残存N-フォルミル-チロシン量の測定法を考案した. 本菌株は広い種類の糖によく生育し, 特にフラクトース, グルコース, マンノースでドーパの生成が著しい, また, ドーパの生成には酵母エキスが必須で, カザミノ酸, 尿素は不要である. 培養pHは6が適当で, その附近のpHでは菌体量とドーパ生成量とはほぼ比例する.これらの最適条件下では約45%の収率でドーパを生成し, ビタミンC0.2%を添加して52%の収率を得た. 本菌はその分類学的性質からStreptomyces roseochromogenesと同定した.
- 社団法人日本生物工学会の論文
- 1974-10-25
著者
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