Cephalosporiumの生産するアルカリ性プロテアーゼに関する研究 : (第1報)プロテアーゼの精製
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概要
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従来, プロテアーゼの研究は多いが, Cephalosporiumの生産物として抗生物質が多くプロテアーゼの研究は余り知られていない. 著者らはCephalosporium sp. ATCC 11550菌が大量のアルカリ性プロテアーゼを生成する事を見出した. 培養液より酵素を結晶状に精製を行ない, 物理化学的(超遠心的, チデリウス電気泳動的, ディスク電気泳動的, カラムクロマト的)に均一な蛋白質を得た. 精製法は培養液をpH5.0に調製しAmberlite IRC-50に吸脱着させ, 硫安70%飽和で沈澱させ, CM-セルローズに吸脱着させ, 更に, CM-セファデックスC-50,カラムに吸脱着後, セファデックス G-75カラムによりゲル濾過を行なった. この酵素はCM-セルローズの吸脱着した段階で1液純水で透析すると結晶状なものが得られる. 酵素の比活性は精製始発時の培養液より約50倍に上昇し, 0.6%カゼインpH 11,30℃ 10分反応して8,000u/mgを示し, 収率は43%であった. この比活性はトリプレン, キモトリプレン, パパインその外, 微生物起源の酵素に比べて著しく高く, この反応温度は高温性で反応pHは中性からアルカリ性を示しCephalosporiumの酵素としてはユニークなものと考えられる.
- 社団法人日本生物工学会の論文
- 1972-09-25
著者
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矢野 尚
藤沢薬品 中央研究所
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八木 寿一郎
藤沢薬品, 中央研究所
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矢野 尚
藤沢薬品, 中央研究所
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窪地 義明
藤沢薬品, 中央研究所
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酒井 平一
(現)大阪府立大学農学部農芸化学科
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八木 寿一郎
藤沢薬品 中央研究所
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除門 一喜
藤沢薬品, 中央研究所
-
鰺坂 六弥
藤沢薬品, 中央研究所
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酒井 平一
藤沢薬品, 中央研究所
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服部 清二郎
藤沢薬品, 名古屋技術部
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大橋 正明
藤沢薬品, 名古屋技術部
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大橋 正明
藤沢薬品 名古屋技術部
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除門 一喜
藤沢薬品 中央研究所
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鰺坂 六弥
藤沢薬品 中央研究所
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窪地 義明
藤沢薬品 中央研究所
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服部 清二郎
藤沢薬品 名古屋技術部
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