北海道北部の天然生カシワ・ミズナラ海岸林の冬芽枯死の原因
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概要
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北海道北部の天然生カシワ・ミズナラ海岸林で1981〜1982年の冬期間に, 冬芽の生死の経時的変化を観察した。この結果, 冬芽の枯死(褐変)に先だって葉痕部が褐変することがわかった。これをうけて, 1983〜1984年に, 芽や葉痕部にろうを塗布してから海水を散布する試験を行い次のことがわかった。1)芽冬(鱗部)にのみろうを塗布した場合の芽吹きは対照区の芽吹きと大きな差はなく, 2)葉痕部にのみろうを塗布した場合と芽鱗部と葉痕部の全体にろうを塗布した場合の芽吹きはほぼ等しく, 対照区よりもはるかに良好であった。これらのことから, 冬芽枯死の原因は海風によって運ばれてくる塩分が葉痕部から侵入することによって生じると考えられる。
- 日本森林学会の論文
- 1986-09-25
著者
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