ヒノキ・アカマツ混交林に関する研究(I) : 物質生産と分解速度について
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概要
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ヒノキ純林とヒノキ・アカマツ混交林において物質生産量および分解速度を調べ, 両林分で比較した。調査林分として, ヒノキ純林2プロットとヒノキ・アカマツ混交林4プロットの計6プロットを設定した。(1)混交林の直径分布は林齢が進むにつれてアカマツとヒノキとはしだいに分離していき, ヒノキの林齢が50年生ぐらいになると, 両者はほぼ分離していた。(2)落葉量は純林よりも混交林のほうが多く, また, 混交林においては, ヒノキとアカマツの樹高差が大きいほど多くなっていた。(3)現存量および幹生長量は純林よりも混交林のほうが大きい傾向がみられた。(4)A_0層有機物量は純林よりも混交林のほうが多く蓄積されていた。リターバッグ法で推定したヒノキ落葉の分解速度は, ヒノキ純林と混交林との違いははっきりしなかったが, 混交林ではA_0層有機物の多いプロットほど分解速度は大きくなる傾向がみられた。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1982-09-25
著者
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