山地における斜面傾斜の度数分布と山地地形について
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概要
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斜面崩壊における傾斜と崩壊頻度との関係に注目して, 山地斜面一般に占める斜面傾斜の頻度に関する研究を行なった。研究は山地における斜面傾斜の相対度数分布について分布形態を調べることにより行ない, その性質と意味を明らかにし, これの分布形態と地形との関係について考察を行なったものである。測定に用いられた場所は岐阜県内の4地区と三重県内の1地区である。斜面傾斜の測定には, 1cm間隔に分割した地形図に, 変形した寺田法を用いて等高線数を測定し, 斜面傾斜を算出した。結論の概要は以下のようである。(1)山地斜面の斜面傾斜分布は急峻山地や従順山地の特徴を表わしている。(2)普通の, 壮年山地や隆起準平原山地での斜面傾斜分布は正規分布に従っている。(3)しかし, 侵食論的に構造的特徴のある区域を含む場合には, この分布は正規分布とはならない。
- 日本森林学会の論文
- 1976-08-25
著者
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