数値地形モデルによる傾斜因子推定の精度
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概要
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傾斜因子を主眼として, 数値地形モデルを用いた地形解析の精度を検討した。さらに, 標高と傾斜因子の推定精度を考慮して適正格子間隔を縮尺別に求めた。実験資料には大・中縮尺の地形図8枚を用い, それぞれに31×31の正方形格子の網目をかぶせた。実験方法は主として, 格子点での標高, 傾斜角および方位をあらかじめ真値として読定しておき, これと傾斜近似方式や格子間隔を種々変えたときの推定値とを比較する方法によった。1)ある格子点での傾斜は, 2次式近似にもとづく方法で求めればよい。近似の次数をこれ以上高めても精度はほとんど高まらない。2)傾斜因子と標高の近似精度は, 推定すべき位置から周囲の格子点までの距離が小さいほど高く, また, "地形の複雑さ"(沢と尾根の入り組み具合)の程度が低いほど高い。3)標高誤差の場合は格子間隔が大きくなるにつれてほぼ直線的に増加するのに対し, 傾斜因子の誤差特性は一様でない。4)格子間隔が小さいほど, 標高誤差が傾斜因子の誤差に及ぼす影響は大きい。5)今後の課題として, "地形の複雑さ"の解明が重要である。
- 日本森林学会の論文
- 1976-06-25
著者
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