桐生試験地における樹冠通過雨量, 樹幹流下量, 遮断量の研究(II) : 遮断量の解析

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概要

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滋賀県大津市の国有林内にある桐生水文試験地で測定した林外雨量, 樹冠通過雨量, 樹幹流下量から降雨の遮断量を求めた。遮断量は樹体に付着貯留し, 降雨後に蒸発する成分と, 降雨中に蒸発する成分で構成される。樹体に付着貯留する量は, 流域平均で1.92mmであり, 樹木の現存量, 葉面積から推定される値と一致した。降雨中の蒸発率は「降雨中」の定義によって変わるが, 平均的目安となる値を求めることができた(Ke=0.1618mm/hr)。また, これらの値を用いて遮断量を経時的に算出するモデルを示した。このモデルを用いて6年間の遮断量を求めたが, 年間の遮断量は, 290〜350mmで年降雨量の18.5〜22.9%であった。降雨量の少ない年は遮断量の比率が大きくなるが, 遮断量は少なくなる。年によって遮断量は100mm前後変化した。
日本森林学会の論文
1979-11-25

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