各種林分に植栽されたスギとヒノキの成長
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概要
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ヒノキ林や落葉広葉樹林など性質の異なる林分にスギとヒノキの2年生苗を植栽し、それらの13年間にわたる生存率や樹高成長などを調べた。ヒノキの生存率はそれが植栽された林分のタイプの違いによって大きく左右された。落葉広葉樹林に植栽されたヒノキの生存率はほぼ100%であったのに対して、ヒノキ林に植栽されたヒノキの生存率は目立って低かった。その違いは相対照度とは対応しなかった。スギの生存率は皆伐地を除いて林分のタイプと関係なくすべて高かった。スギの樹高成長は相対照度と対応したが、ヒノキは対応しなかった。間伐・枝打ちされたヒノキ林の相対照度は落葉広葉樹林のそれよりも長期間高かったにもかかわらず、落葉広葉樹林に植栽されたヒノキの樹高成長は間伐・枝打ちされたヒノキ林に植栽されたものより常に大きかった。これらの結果から、ヒノキとヒノキの組合せの場合は植栽木の生存率は低い。それに対して上木と下木が異種の場合は生存率も樹高成長も高く、とくに落葉広葉樹とヒノキの組合せでそれが顕著であった。
- 日本森林学会の論文
- 1995-07-01
著者
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