林分の平均サイズ : 密度トラジェクトリーの単純で実用的なモデル
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概要
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同齢単純林の平均サイズ-密度トラジェクトリーについて単純で実用的なモデルを提唱した。このモデルは只木のモデルを変形することで導くことができ、内藤モデルの1特殊形にあたる。本モデルは針葉樹同齢単純林の様々な平均材積-密度トラジェクトリーに精度よくあてはまり、只木モデルで指摘されている自己間引き後期段階における逸脱はみられなかった。あてはまりの精度は、内藤モデルと比べても遜色なかった。結果として、本モデルは平均サイズ-密度トラジェクトリーモデルとして適当であると考えられた。パラメータの生態学的な意味について検討し、このモデルは対象とする種の最多密度線と、初期密度に応じて最多密度線へ漸近する過程を記述する項から構成されることがわかった。さらに最多密度線が明らかな場合、C-D曲線と同様に扱うことができることが示された。
- 日本森林学会の論文
- 1995-05-01
著者
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