隔測による立木樹冠の3次元空間形状モデリング
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概要
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野外で樹冠の縦断面形(樹冠輪郭)を2次元的に複数方向から隔測した後, 樹冠形状を3次元空間内における複数の点で構成する「数値樹冠モデル」の作成方法を報告するとともに, 計測状況とその再現性の関係, 関数モデルとの関係について考察した。ここでは9方向計測による数値樹冠モデルを作成し, これを理想モデルとした。数値樹冠モデルの基礎になる樹冠輪郭の計測数を, それらが一方向に偏らないように2〜8まで変えて理想モデルと比較した結果, 計測数が増すにつれて理想モデルとの誤差が減少した。計測方向については, 交角がいろいろな二つの樹冠輪郭の組を作り, それらから数値樹冠モデルを作成し理想モデルと比較したところ, 交角が70〜90度に近づくにつれて理想モデルとの誤差は減少した。楕円関数を応用したK00Pのモデルを理想モデルと比較した結果, K00Pのモデルは理想モデルに近いものの, 樹冠輪郭の計測交角が70〜90度の2方向計測に基づいた数値樹冠モデルの方が樹冠の細かな形状までよく再現できると考えられた。
- 日本森林学会の論文
- 1992-05-01
著者
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